私どもが演じている「人形浄瑠璃」は能楽・歌舞伎と並ぶ、日本が誇る古典芸能の一つですが、その「人形浄瑠璃」の中に有って、代表的な劇団が私ども「人形浄瑠璃文楽座」です。
江戸時代の貞享元年(1684)に竹本義太夫が旗揚げした「竹本座」、その弟子豊竹若太夫が元禄16年(1703)に始めた「豊竹座」両座の流れを汲む歴史ある劇団です。こんにち国の重要無形文化財に指定されている「人形浄瑠璃文楽」は文化庁の指定要件に「人形浄瑠璃文楽座の座員により演ぜられるものであること」となっており、この「人形浄瑠璃文楽」と「文楽座」の名前の由来は、数代にわたり人形浄瑠璃の劇団を経営した植村家の元祖、正井与兵衛の素人浄瑠璃語りとしての芸名「文楽」によります。そしてその子孫(文楽翁)が大阪の松島に劇場を建て、柿落とし興行の番付に初めて「文楽座」の文字が載ってより、令和4年はちょうど150年に当たります。
文楽座の歴史を振り返ってみますと、文楽座が伝統を守りながら今日まで興行を続けて来ることができましたのも、初代文楽軒に始まる植村家、それを引き継いだ松竹、国による保護を始め、大阪府市とNHKの協力により設立された文楽協会、そして東京国立劇場・大阪国立文楽劇場(日本芸術文化振興会)など、様々な関係各位のご尽力の賜物と、感謝の念に堪えません。
これからも、私ども文楽座が受け継いで来た人形浄瑠璃という芸能を、発展継承していけますよう努力して参る所存でございますので、皆様のご支援とご鞭撻の程を、伏してお願い申し上げます。
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